夜 − 雪と氷の世界で西鉄バスは走り続ける弾丸の如く続発するバスは圧巻。多すぎる台数、バー

2016年1月24日、日曜日。

日本全国に来襲した40年ぶりの大寒波は、福岡でも大雪をもたらしました。

雪と氷に閉ざされたこの街で、最後まで走り続けた西鉄バスのお話・・。

夕方、雪で依然として通行止めが続く都市高速の影響で、

一般道を延々と迂回する西鉄バスに乗り込み、都心へ（写真左／西新付近）

雪も止み晴れ間も見える街、博多駅裏の居酒屋で1時間ほど鍋をつついて店を出たら、

日暮れに降った雪により、我が街とは思えぬ、ファンタジスタな世界が広がっていました。

   19:30 - 博多駅前に広がる氷上のリンク弾丸　ー弾丸の如く続発するバスは圧巻。多すぎる台数、バー

博多駅ビル上のレストラン「くうてん」。

食後の一杯も兼ねて店へ。

そこで一言申し上げたうえで、少し写真を撮らせて頂きました。

駅前には車もまばら。

お気付きのように、タクシーの姿も皆無です。

右手側、バスターミナルからの轍は、

今、この街で一番走っている車が

「バス」であることの証。

博多バスターミナルから大博通りへ入るエルガミオ。

大型車に比べれば小さな体にも、

車番が見えないほどに降り積もる雪。

3番脇山線の早良営業所行。

純白のスケートリンクと化した大博通り。

こんな状態でも、100円循環は走っていました。

博多駅前の交差点、信号待ちは2台だけ。

まるで閉ざされた街に居るような光景。

宇美町へ向かう宇美営業所のエアロスター。

きっと終点付近はもっとすごい状態になっている事でしょう。

▲西鉄バスが一面の雪道を走る。本当にここは博多駅前か・・。11番昭代線の藤崎ターミナル行。

▲夢を見ているかのような、信じがたい風景。福岡では異常気象のこの状況下でも任務を全うする西鉄バス。・・48番　レークヒルズ野多目行き。

優等系統も運行中。

19番快速　金武営業所行。

誰もいない街で、

西鉄バスだけが走っている風情。

寒さに負けた街、喉が凍るような空気の中、

西鉄バスのヘッドライトが道を照らす。

西鉄バスの存在は、この街の主役級。

▲少ない乗客を乗せて博多駅前走る老兵、58MC。雪と戯れた思い出はきっと、これが最期に。。

   20:00 - 西鉄バスも運休へ、福岡は無音の街に。弾　ー弾丸の如く続発するバスは圧巻。多すぎる台数、バー

西鉄バス路線の中で最後まで運行を続けた福岡市内。

しかし、ついに20時を持って全線運休が発表されました。

それまで行先を告げたバスが走っていたところ、

急に「貸切」や「回送」を掲示した、

乗客無人のバスが姿を現しました。

ついに、福岡の道から明かりが消える。。

▲車内の灯りを消して静かに営業所へ戻るバス。急に取り残されたような、心細い感覚を感じます。

博多駅前発の小笹経由藤崎行き69番（左）を最後に、博多駅前から城南線方面へ向かう回送車。

各地営業所への戻り回送が、静々と博多駅を去ってゆきます。

北国の方からすれば、笑われそうですが、福岡にとって積雪1cmは非常に深刻な事態。

福岡市内中心部の積雪は1cmと発表されたこの日、福岡市中心街で1日あたりの売上が75%ダウンした店も。

「たかが1cm」。されどそれほど南国、福岡にとっては深刻極まりない異常気象です。

20時の西鉄バス運休が発表された時、それに呼応してか、19時までの繰り上げ閉店を決めた商業施設もあり、文字通り西鉄バスが市民の「心強い足」となっていることが改めて明らかになった気がします。

20時過ぎ、

ビルに灯りは灯りつつも、

車も人も少なく、眠っている街。

この福岡には過酷な荒天の中、

西鉄バスの営業所では、数日間も泊まり込みで対応された運転士や管理職の方もあると伺います。

▲ほぼ無人の車道を、回送バスが去りゆく西鉄バス。TwitterやFacebookでは、この日、西鉄バスへの感謝と賛辞の投稿が鳴りやみませんでした。

■2016.01.24　福岡大寒波の日の西鉄バスの姿■　「本稿ー氷上測光」に続き３部作を追って公開予定です。

■サイト内関連ページ

●西鉄高速バス写真集　福岡高速の夜

●西鉄バス写真集　博多祇園山笠と西鉄バス